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献身的な愛のドラマなのだと思います。
続くへ
原作を読んだ時に感じた、何ともやるせない気持ちを
映画を見ながら感じる事が出来ました。
原作をきちんとリスペクトした、素晴らしい出来でした。
そもそもフジテレビというか、亀山さんは、
この映画を作りたいがためにドラマ・ガリレオを作ったのではないか?
と思わせるほどの作品になっていました。
ミスキャストと思われた堤さんの好演。
彼なしでは成立しなかったであろう映画です。
松雪さんも、子役の女の子も、見事に役を演じきっていました。
・・・なぜダンカン?って疑問は最後まで残りましたけど(爆)
ドラマのようなポップな感じでもなく、
物理・化学的な謎解きもなく、
湯川の派手な活躍も無い。
石神を中心とした静かな物語。
何の見返りも求めない無償の愛。
人はそこまで人を愛せるのか?というテーマ。
天才物理学者にも解けない「愛」という感情。
途中、花岡靖子が石神の存在を疎ましく思う箇所があります。
なんて勝手な!と思うかもしれないけど、
自分が靖子だったら、と思うと共感できる。
何の見返りも無く協力してくれて、
頼んだわけじゃないのに殺人までして(靖子は知らなかったけども)
怖い・・・と思うんじゃないでしょうか。
でも靖子は石神にちゃんと感謝できる人間だった。
これは原作を読んだ時に私が救われた事でした。
もしこのまま。靖子が石神を見捨てるような事になったら。
と思いながら本を読み進めて辛い苦しい気持ちになっていたので
最後に靖子が警察に来た時はほっとしました。
しかしほっとしたのは読んでいた私の気持ちだけで、
きっと石神にとっては、なぜ?という気持ちが大きかったのでしょうね。
自分がやってきたことは一体・・・という気持ち。
それでもほんの少しでも「報われた」と
幸せを感じてくれてたらいいのですが・・・
トリックの凄さ、石神の頭脳も素晴らしいですが、
それよりも何よりも、この静かな愛が、強い愛が、
この物語の主です。私の涙を誘ったのもこの部分です。
石神という友人のために苦悩する、
人間らしい湯川の苦しみもまた、涙を誘う部分でした。
石神の愛がいつか報われますようにと。
それを願って止まない物語でした。
もう1回見たいなぁ・・・